棚割りとは?小売店への商品導入に向けて・・・
今回は小売店で商品が採用されるために重要な棚割りについて解説していきます。
※商材、業界、状況によって異なります。
(目次)
・定番と企画
・商品選定~納品までの流れ
・棚割りとは
・条件とは
定番と企画
棚構成には大きく2つの考え方があります。
①定番
②企画
▶︎定番とは
年間通じて必ずお店に置いておいて欲しい商材。
例えば鉛筆やシャーペン、フライパンなど。
また春夏定番(SS Spring,Summer)、秋冬定番(AW Autumn,Winter)で切り分ける場合もあります。
▶︎企画とは
各企業に年間の売り出しの
スケジュールが存在します。
『父の日』や年末だと『福袋企画』。
3月は『新生活企画』etc。
小売店によって行う企画は様々です。
定番ではなくスポット的な要素が強いものを企画と呼んでいます。
このように定番・企画に分けて商品選定を小売店側は行っています。
ではどのようなstepを踏んでバイヤーは商品選定~納品までを行っていくのでしょうか?
商品選定~納品までの流れ
“23年4月にお店でSS定番(企画)の立ち上げ予定の場合”
①半年前の22年9月頃から徐々に商談開始。
②3カ月前の23年1月頃に棚割りにて商品決定。
③メーカー・卸は商品登録や販促物など店頭納品に向けて準備。
④納品
このようなstepで商品選定~納品までを行っていきます。それぞれの段階で気を付けないといけないことがありますが今回は②の棚割りについて深堀していきます
棚割りとは
売り場の棚にどの商品をどの位置に置くかを
バイヤー・問屋(卸)・メーカーが集まり決める会。
実際の売り場写真を用いながら説明します
この1棚1棚の売上の合計がお店の売上になります。各バイヤーはどのような企画・商品構成にすれば
最大限の売上を作れる棚にできるかを考えます。
棚のサイズは企業によって様々ですが基本的には幅90㎝か120㎝。
高さ150㎝か180㎝が多いです。
写真の棚を詳しく見ていきます。
用途別に商品が置いてあります。最下段はワインやサングリア用。
真ん中2段は日本酒をメインにした品揃え。最上段は見た目がかわいらしい商品。
全てをワイングラスで品揃えしてしまうとお客様1人が購入するワイングラスはせいぜい1個か2個。
そのためワイングラスをたくさん並べるよりかは他の用途の日本酒グッズなどを充実させ
様々なお客様に買ってもらえるようにする方が売上が取れます。
ただワイングラスと言っても数多のメーカーが存在します。
実績、デザイン、スペック、販促、条件・・・
バイヤーは様々なことを考慮し選定しています。
実績のある商品や話題な商品、今後CMを始めとした販促計画のある商品は売れる可能性が高くなるためバイヤーも選定しやすいです。しかし全ての商品がそうである訳ではありません。
その場合条件次第になります。
条件とは
お金にまつわる少し大人な世界です。
・納品価格
・処分条件
・割り戻し契約やリベート契約
▶納品価格
同じような商品の場合安く納品してくれる企業の方が優先されます。
バイヤーは各メーカーから相見積を取り決定します。
▶処分条件
定番や企画でもその棚での商品構成を変更する時がきます。
その際に店頭の商品を無くす必要があります。
そのままの値段で販売し無くなれば問題ないのですが時間がかかってしまうため
大概の場合価格を下げ処分します。
そのような時にメーカーからどのような条件があるかも重要です。
詳しくは別記事でご紹介します。
▶割り戻し契約やリベート契約
企業間での ”THE お金” のやり取りです。少し賄賂に近いイメージです。
日本の特別な商習慣ですのでこちらも詳しくは別記事で説明します。